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2024.06.11
国語的に楽譜を読み込む
東京ルクスピアノ教室の岡本です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
タイトルをご覧になった方は、どういう意味だろうと不思議に思われたのではないかと思います。
演奏会で「あの人の演奏は印象に残っているな」「すごく曲に入り込めたな、心がじんわりするな」などのような感じ方をされた経験はありませんか?
楽譜通り正確に演奏できる、テクニックがあり指が速くまわる、これらはもちろんすごいことですが、これだけでは聴き手になにも伝わりません。
印象に残る音楽に共通することは、聴く人を自分の世界に巻き込むことができている
つまり、物語(感情・景色・色・匂い)が想像できる、メッセージ性があること、息づかいが適切であるか、などが挙げられます。
自分の中で、いかに濃く深く国語的に音楽を解釈できるかがとても重要だと私はいつも思います。
今回のブログでは、音楽の構成を専門的に分析(アナリーゼ)を行ったうえで、更に楽譜の理解と演奏をよりよくするためのポイントをご紹介します。
国語的な音楽づくり
レッスンなどで先生から「どう感じる?」「どういう意図でこの音を出しているの?」と質問があった時、100%根拠と自信を持って答えられるでしょうか?ピアノの演奏において自分の中で明確にブレない軸を作ることは、決して独りよがりの音楽ではなく、自然と聞き手を自分の世界へ誘導する音楽に繋がっていく大切なことだと考えます。
ここからは、タイトルにあるように、国語的な音楽づくりについてご説明したいと思います✨
◎ 5W1H
曲の特徴を大きく掴むために、ざっくりと物語りをイメージします。そこで、ポイントとなるのがこちら。
- When【いつ】
- Where【どこで】
- Who【誰が】
- What【なにを】
- Why【なぜ】
- How【どのように】
5W1Hを軸に、曲にそった物語に肉付けするイメージで考えると良いでしょう。
◎マトリョーシカ分割
曲を大きく捉えることができたら、次は広い範囲から狭い範囲にどんどん絞りながら場面分けを考えます。小学生の国語の授業でおなじみですよね。
- 起承転結
- 段落わけ
- 句読点
◎物語り背景をリアルにするために
それができたら、次はそれぞれのブロックをさらに掘り下げます。
- 形容詞を入れる
- 天気
- 形容詞をもとに感情色わけ
- 温度
など
楽譜の余白にイメージを書き込む
私は楽譜の余白がなくなるほど、思いついたこと全てを書き込みます。
色鉛筆やマーカーを使ってカラフルに文字を書き込み、イメージしやすいように絵を添えます。
細かければ細かいほど良いですね。
たとえば、【明るい】という形容詞があります。そこからイメージできることはたくさんあるはずです。
- 電球の光が「明るい」
- 日光が「明るい」
- 人柄が「明るい」
- ほんとは落ち込んでいるけど、明るく振る舞っている「明るい」
- 暗闇の中に一筋の光がさした「明るい」
- 眩しいほどの光が「明るい」
- ぼんやりと「明るい」
- 「明るい」黄色
- 「明るい」オレンジ
- 「明るい」赤
ひとつの【明るい】でも、挙げ出したらきりがありませんよね。
曲の中で「明るい」という言葉が思い浮かんだ時、あなたはどんな「明るい」をイメージしているでしょうか。
演奏のレベルアップに国語的なアプローチを
たとえ数小節の短い曲でも、このように国語的に楽譜を読み込んでいくと色々なアイデアが浮かんで、さらにレベルアップした演奏になります。
がむしゃらに弾くだけがピアノの練習ではありません。
是非机に向かって、楽譜をじっくり読み込む時間をとってみてくださいね☺️
聴く人を自分の世界に巻き込めるようなピアノ演奏を、目指していきましょう。
東京ルクスピアノ教室 代表講師 岡本千佳
こちらもご参照ください
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